ILCE-9
本体ソフトウェアVer.5.00 アップデートによる機能の変更点

以下の変更点をご確認の上、アップデートを実施してください。ヘルプガイド等へのリンクがある場合は、あわせてごらんください。

機能追加および仕様変更

撮影

  • 高い精度の被写体の自動検出・追尾 /[トラッキング]、[押す間トラッキング]、[タッチトラッキング]

従来の[ロックオンAF]を一新した被写体追尾機能を搭載しました。新開発の物体認識アルゴリズムにより、色、模様 (輝度)、被写体距離 (奥行き) からなる空間情報をリアルタイムに高速処理。 フォーカスエリアモードを[トラッキング]に設定する従来の操作方法に加え、[カスタムキー]に[押す間トラッキング]をアサインすることで、狙ったタイミングで追尾を開始することも可能です。また、メニューより[タッチトラッキング]を設定しておけば、狙いたい被写体をモニター上でタッチするだけで追尾する被写体を選択できます。[トラッキング]と[押す間トラッキング]は静止画撮影時に使用できます。[タッチトラッキング]は静止画撮影時/動画撮影時に使用できますが、ファインダー撮影時は無効です。

  • 瞳AF機能の進化 /[顔/瞳AF設定]

従来の[顔検出]から進化した[顔/瞳AF設定]を搭載しました。シャッターボタンの半押しやAF-ONボタンを押した際にも瞳AF (AF-C/AF-Sモード対応)が作動するようになりました。また、フォーカスする瞳を自動的に選択する以外に、右目または左目をあらかじめ指定しておくことができるようになりました。動画撮影中は、瞳AFは使用できません。

  • タッチパッド機能 /[タッチパッド設定]

モニターをタッチパッドのように指でなぞることで、フォーカス枠の位置を移動できるタッチパッド機能を搭載しました。モニター上の指の移動量に応じてフォーカス位置が移動するため、ファインダーを覗きながらでもスムーズにフォーカス位置を移動できます。また、モニターをタッチした位置にフォーカス位置を移動させる設定も可能です。

  • 像面位相差AFの精度向上と活用領域の拡大

AFアルゴリズムの更なるブラッシュアップにより、AF-C且つ連写時の像面位相差AFの精度を向上しました。特に屋内スポーツなど、屋外に比べると照度の低い環境下でも性能を改善しました。また、AF-C且つ連写時に像面位相差AFが使える絞り値の範囲が広がりました。上限値が従来のF11からF16へ拡大したことにより、連写しながらの流し撮り等、AFの活用領域が広がります。像面位相差AFに対応した全Eマウントレンズ装着時に対応します。

  • コントラストAF枠の多分割化

コントラストAF枠を既存の25点から425点へ多分割化しました。コントラストAFが優位になる低照度環境下などでも高精度なAFが可能になります。693点の像面位相差AFとの組み合わせで、あらゆる環境下で高速・高精度なAFを実現します。

  • フォーカス位置の循環設定 /[フォーカス位置の循環]

フォーカス位置を上下左右端で循環できる設定を新規に追加しました。スポーツ等の撮影シーンで、被写体がAFエリアの端から端まで頻繁に移動する際、フォーカス位置設定が効率良くできるようになりました。

  • よく使用するフォーカスエリアの種類だけを表示 /[フォーカスエリア限定]

AFエリア設定時、ユーザーが頻繁に使うフォーカスエリアの種類だけを表示する機能を追加しました。カスタムボタンに[フォーカスエリア切換]をアサインした際にも限定表示が反映されます。

  • ISO感度の限定表示 /[ISO感度設定:ISO感度範囲限定]

ISO感度の設定画面において、頻繁に使うISOの範囲だけを表示することができます。撮影時の設定変更を効率良くできるようになりました。

  • ISO Autoで動画撮影時、ISOの値を常に表示

ISO Autoで動画撮影時、撮影中のISO値が常に表示できるようになりました。これによりノイズレベルが気になる暗所での撮影時などでも、ISO値を確認しながら撮影することが可能です。

  • ホワイトバランスの設定簡易化 /[ホワイトバランス]

ホワイトバランス色温度設定をこれまでより簡易化しました。またカスタムホワイトバランス操作時、設定ステップを減らし、操作性を高めました。

  • AWBロック機能 /[シャッターAWBロック]、[押す間AWBロック]、[再押しAWBロック]

任意のタイミングでオートホワイトバランスを固定する/しないの選択が可能になりました。人工光と自然光など複数の光源がある環境で、オートホワイトバランスを固定したい場合に便利です。また、カスタムキーに[押す間AWBロック]または[再押しAWBロック]を割り当てることでも、オートホワイトバランス時にホワイトバランスを固定できます。

  • 青色のピーキング色を追加 /[ピーキング設定]

ピントが合った部分の輪郭を指定した色で強調するピーキング機能の検出精度が向上しました。精緻なピント合わせを行うマクロ撮影やポートレート撮影などにおいてこれまで以上にピントの山が掴みやすくなります。また、ピーキング色(赤、黄、白)に新たに青色を追加。暖色系の被写体に対して、寒色系の青色ピーキング色を選択することにより、様々な被写体でピントを合わせる際の視認性が高まります。

  • 動画撮影時、ピント拡大の初期倍率の設定種類追加 /[ピント拡大初期倍率]

動画撮影時、ピント拡大の初期倍率を設定できるようになりました。1倍または4倍から選択できます。

  • [RAW+JPEG]記録時のJPEG画質設定 /[ファイル形式][JPEG画質]

静止画記録ファイル形式設定を[RAW+JPEG]に設定している際のJPEG画質を[エクストラファイン]・[ファイン]・[スタンダード]から選択可能になりました。

  • 撮影時のモニター消灯に対応 /[モニター消灯]

撮影時にDISPボタン(画面表示切換)で選択できる画面表示モードに [モニター消灯]が追加されました。[モニター消灯]に設定すると再生時やメニュー操作時以外はモニターが消灯します。星景撮影など、暗所でモニターの明るさが気になるシーンで便利です。

  • プロキシー動画同時記録に対応 /[プロキシー記録]

4K動画と低解像度プロキシー動画の同時記録に対応しました。ファイルサイズの小さいプロキシー動画を編集やプレビューに用いることで、4K動画編集時のPCへの負荷を減らし効率よく作業できます。

  • 1:1の画像アスペクト比に対応 /[横縦比]

従来の3:2、16:9に加え、1:1の画像アスペクト比に対応しました。あらかじめSNS等の投稿に適したアスペクト比/構図で撮影可能です。

  • 人物の顔を基準に測光 /[マルチ測光時の顔優先]

[測光モード]を[マルチ]に設定しているときに、カメラが検出した人物の顔を基準に測光できるようになりました。

  • ゼブラ表示の設定方法 /[ゼブラ設定]

ゼブラ表示とゼブラレベルをそれぞれ設定できるようになりました。

  • 静止画撮影時、シャッター半押し時の露出補正に対応

オートフォーカス時、シャッター半押し状態で露出補正ダイヤル操作により、露出補正ができるようになりました。

  • 動画記録方式XAVC S HD記録設定の追加

[記録設定]の設定に[60p 25M]と[30p 16M ]を追加しました。

再生

  • レーティング機能 /[レーティング]

撮影した静止画に5段階( )でレーティングを設定することが本体上で可能になりました。本体上で設定したレーティングは、PC上に画像を取り込んだあともPlayMemories Home やImaging Edge (Viewer) などで引き継がれます。また、カスタムキーにレーティング機能をアサインしておくことで再生画面上でレーティングが可能です。

  • プロテクト機能 /[プロテクト]

撮影した画像を誤って消さないように保護するプロテクト機能が、あらたにカスタムキー(初期設定ではC3ボタン)を使って再生画面上で素早く実行可能になりました。再生画面上でのレーティングやプロテクトは、撮影現場や移動中などの空き時間でのセレクト作業に役立ちます。

  • 連続撮影画像のグループ表示 /[グループ表示]

撮影画像を連写したグループごとに表示できるようになりました。再生時のインデックス画面の一覧性が向上し見やすくなりました。連写グループ単位での削除やプロテクト、またはスマートフォンに転送も可能です。

  • 画像再生時の画像間移動に対応 /[画像送り設定]

画像再生時のジャンプ移動に使用するダイヤルや、ジャンプ移動する方法を設定できるようになりました。プロテクトした画像やレーティングを設定した画像が探しやすくなります。

カメラのカスタマイズ

  • デュアルスロット 機能性の進化 /[記録メディア自動切換]

静止画や動画の撮影中にメモリーカードの容量がいっぱいになりメモリーカードに書き込みができない場合、書き込み先をもう一方のスロットに自動で切り替えするように設定可能です。また、2枚のメモリーカードへの静止画振り分け記録方法として、[振り分け(JPEG/RAW)]と[振り分け(RAW/JPEG)]が選択できます。

  • 一時的にダイヤルの機能を変更 /[マイダイヤル設定]

前/後ダイヤルとコントロールホイールにそれぞれお好みの機能を割り当てて、その組み合わせを「マイダイヤル」として3つまで登録することが可能です。 登録した「マイダイヤル」は、あらかじめ設定したカスタムキーを押すことで、すばやく呼び出したり切り換えたりすることができます。

  • カスタムキーへの機能割り当て /[カスタムキー]

最大112種類のオプションからお好みの機能を選択してカスタムキーへアサインできます。静止画撮影時用、動画撮影時用、再生時用とそれぞれのモードごとに異なる機能をアサイン可能です。また、カスタムキーの設定画面にカメラの操作部材を示すイラストが追加されました。どのボタンやスイッチにアサインしようとしているのか一目で確認できます。

  • ファンクションメニュー設定の使い勝手向上 /[ファンクションメニュー設定]

ファンクションメニュー設定時、実際のファンクションメニューの構成を見ながら設定できるようにするなど使い勝手を向上しています。

  • カメラ設定をすぐに呼び出せる登録呼び出し(MR)機能のメモリーカードスロット選択 /[メディア選択]

登録呼び出し(MR)機能の呼び出し元のメモリーカードをスロット1,2より選択が可能です。異なる設定を複数のメモリーカードに登録しておくことができます。

  • 回転方向を変更可能な前後ダイヤル /[Av/Tvの回転方向]

メニューから前ダイヤルと後ダイヤルの回転方向をお好みに合わせて変更可能になりました。

ネットワーク機能

  • Imaging Edge Mobile対応

スマートフォンを用いたリモートコントロール・撮影中の自動転送が可能な、 PlayMemories Mobile後継アプリケーションImaging Edge Mobileに対応しています。PlayMemories MobileをImaging Edge Mobileにアップデートする必要があります。

  • 有線LANリモコン対応

PCアプリ「Remote Camera Tool」を介して、プロの現場に即したより自由度の高いリモコン操作が可能になりました。Ethernet接続や複数台のカメラをこのアプリケーションからリモート操作することが可能です。また、新たにFTP転送中でもリモコン操作が可能になったため、より高い撮影効率を実現します。

  • スマートフォン常時接続対応 /[スマートフォン操作設定]

カメラとスマートフォンを常に接続しておくかどうかを設定することが可能です。[入]に設定すると、一度スマートフォンと接続すれば常にスマートフォンと接続された状態になります。

非搭載になった機能

以下の非搭載になった機能をご確認の上、アップデートを実施してください。ヘルプガイド等へのリンクがある場合は、あわせてごらんください。

動画撮影

  • 記録方式と記録設定の変更 / [記録方式]、[記録設定]

XAVC S HDの[記録設定]の設定に新たに[60p 25M]と[30p 16M]を追加しました。これにともない、以下の仕様が変更になりました。

  • 記録方式の[MP4]が非搭載になりました。これにともない、再生時にMP4動画のみを表示する[フォルダービュー(MP4)]も非搭載となりました。
  • AVCHD動画の[記録設定]から[60p 28M(PS)]、[24p 17M(FH)]、[24p 24M(FX)]が非搭載になりました。引き続きAVCHD動画で記録したい場合は、[60i 24M(FX)]または[60i 17M(FH)]をご使用ください。
  • 同時ビデオ記録機能 /[同時ビデオ記録]

新たに、XAVC S動画を記録するときに低解像度プロキシー動画を同時記録する機能を追加しました。これにともない、XAVC S動画またはAVCHD動画の記録時、同時にMP4動画を記録する[同時ビデオ記録]が非搭載になりました。