ILCE-9M3

RAW動画出力

プレミアムハイスピードHDMIケーブル(別売)経由でカメラから対応する外部レコーダー*1への16bit RAW動画の出力が可能です。
高度なポストプロダクションにおいて編集の自由度を提供いたします。
フルサイズ(16:9アスペクト)、16bitの映像出力が可能で、フレームレート(60p、30p、24p)が設定できます。
また、4K動画(XAVC HS 4K / XAVC S 4K / XAVC S-I 4K)をカメラのメモリーカードに記録をしながら、HDMI経由でRAW映像を出力することが可能です。また、低ビットレートのプロキシー動画を同時に記録することができます。

*1
RAW動画の出力には、Ninja V / Ninja V+ Firmware AtomosOS V10.94以降が対応しております。 (2023年12月時点)

RAW動画について

RAW動画はカメラの撮像素子から出力された未現像の映像データのことで、そのデータには豊富な情報量があり、編集を前提とした撮影に適しています。
編集の際、ノイズリダクション、レンズ補正、手ブレ補正等のカメラ内で行われる現像処理が必要な場合は、他社製編集ソフトを使用して行う必要があります。

  1. Atomos Ninja V / Ninja V+との接続

カメラとAtomos Ninja V / Ninja V+をプレミアムハイスピードHDMIケーブルで接続します。

  • カメラのHDMIタイプA端子にプレミアムハイスピードHDMIケーブルを接続します。
  • Atomos Ninja V / Ninja V+のHDMI入力端子にプレミアムハイスピードHDMIケーブルを接続します。

ご注意

  • プレミアムハイスピードHDMIケーブルの抜け防止のため、ケーブルプロテクターのご使用をおすすめいたします。
  • 画像が表示されない場合は、プレミアムハイスピードHDMIケーブルが正しく接続されていることをご確認ください。
  1. カメラの設定

HDMI接続したAtomos Ninja V / Ninja V+へ出力する映像と音声等について設定します。

静止画/動画/S&Q切換ダイヤルを使って、撮影モードを動画に設定後、、以下の設定を行ってください。

  1. [Log撮影設定]
    MENU→ (撮影)→[画質/記録]→[Log撮影設定]→以下の設定をします。
    • [Log撮影] → [入(Flexible ISO)]
    • [色域] → 希望の設定を選ぶ。
    • [LUTファイルの埋め込み] → 希望の設定を選ぶ。
  2. HDMI出力設定]
    MENU→ (セットアップ)→[外部出力]→[HDMI出力設定]→[RAW出力]→ [入]を選ぶ。

    ヒント

    • [RAW出力]が[入]かつRAW対応機器につなぐと、RAW動画が出力できます。
    • RAW非対応機器に接続時は、本設定は無効となります。

RAW動画出力時に有効となる設定

HDMI出力時のメディア記録
[RAW出力]→[入]にした場合
HDMI出力時に、カメラのメモリーカードに動画を記録をするかどうかを設定する。
  • [入]:カメラのメモリーカードに動画が記録され、HDMI接続した機器にも同時に出力される。 出力される映像の色深度は、[動画設定]の[記録設定]に従う。
    [切(HDMIのみ)]:カメラのメモリーカードには動画は記録されず、映像はHDMI接続した機器にのみ出力される。

ヒント

カメラのメモリーカードに動画を記録するときは、以下の設定もおこなってください。
* RAW動画をカメラのメモリーカードに記録することはできません。

  • MENU→ (撮影)→ [画質/記録]→[記録方式]→希望の設定を選ぶ。
  • MENU→ (撮影)→ [画質/記録]→[動画設定]→ 設定したい項目を選択し、希望の設定を選ぶ。

低ビットレートのプロキシー動画を同時に記録するときは、以下の設定もおこなってください。

  • MENU→ (撮影)→ [画質/記録]→[プロキシー設定]→ 設定したい項目を選択し、希望の設定を選ぶ。
RAW出力設定
HDMI接続したRAW対応機器にRAW動画を出力するときのフレームレートを設定する。
([60p]/[30p]/[24p])
Time Code出力
HDMI接続した他機にタイムコード、ユーザービットを出力するかどうかを設定する。([入]/[切])
タイムコード情報は、画面に出す映像としてではなくデジタルデータとして伝送され、接続先の機器がそのデータを参照することでタイムデータを知ることができる。
RECコントロール
外部録画再生機器と接続時に、カメラの操作で外部録画再生機器の録画開始/停止を行うかどうかを設定する。([入]/[切])
4ch音声の出力
音声を4チャンネルで収録する場合に、HDMI接続した他機に出力される音声チャンネルの組み合わせを設定する。
[CH1/CH2]:L側(左)にチャンネル1の音声、R側(右)にチャンネル2の音声を出力する。
[CH3/CH4]:L側(左)にチャンネル3の音声、R側(右)にチャンネル4の音声を出力する。
  1. Atomos Ninja V / Ninja V+の設定

Atomos Ninja V / Ninja V+の使用説明書をご覧の上、設定願います。

  1. カメラ設定時のヒントとご注意

ヒント

  • RAW動画撮影時のホワイトバランス設定は、色温度設定、またはカスタム設定をお使いいただくことをおすすめします。
  • [RECコントロール]が[入]のときは、外部録画再生機器へ記録指示を出せる状態のときに(STBY)が、外部録画再生機器へ記録指示を出している状態のときに(REC)が表示されます。
  • RAW動画出力中は、メディアに記録できる動画のフレームレートは、[RAW出力設定]で選択しているフレームレートと同じになります。
  • RAW動画出力中は、メディアに記録できる動画の[記録方式]は、4K動画のみに限定されます。HDサイズで記録したい場合は、プロキシー動画を同時に記録してください。

ご注意

  • RAW動画をカメラのメモリーカードに記録することはできません。
  • RAW動画を出力中は、[HDMI情報表示]は一時的に[なし]になります。
  • [HDMI出力時のメディア記録]が[切(HDMIのみ)]のときは、外部録画再生機器に記録中はカメラのカウンター(動画の撮影実時間)は進みません。
  • [Time Code出力]が[切]のときは、[RECコントロール]は設定できません。
  • (REC)が表示されている場合でも、外部録画再生機器側の設定・状態により、外部録画再生機器が正しく動作しない場合がありますので、事前に動作確認をしてご使用ください。
  • HDMI接続した他機に音声を4チャンネルで出力することはできません。
  • RAW出力中はガンマがS-Log3に固定されます。
    [ガンマ表示アシスト]を[入]に、[ガンマ表示アシスト方式]を[オート]または[S-Log3→709(800%)]に設定すると、通常のガンマと同等のコントラストを再現することができます。
  • RAW出力中は、低感度側拡張ISO感度を使用できません。
  • RAW動画を出力中は、[手ブレ補正]の[アクティブ]、[ダイナミックアクティブ]は使用できません。

RAW動画撮影時の画像サイズ/フレームレート

RAW動画撮影に対応している画像サイズ/フレームレートは以下の表をご覧ください。

画像サイズ/RAW出力設定

画像サイズ RAW出力設定
4672 x 2628 60p、30p、24p

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