人物の瞳などにピントを合わせる (動画撮影)
人の顔や瞳にピントを合わせて撮影する方法を説明いたします。
撮影方法は3種類あり、撮影状況に応じて使い分けてください。
また、認識する瞳を右目または左目に設定できます。
- モニターを見て撮影する場合などに、被写体をタッチで選択して簡単にピントを合わせたい場合におすすめです。
- 瞳を優先してピント合わせを行うが、瞳などが見えなくなった場合は設定した[フォーカスエリア]でピント合わせを続けたい場合。
- ファインダーを覗いて撮影するなどのタッチ操作が難しい場合に、キー操作でピントを合わせたい場合におすすめです。
- [フォーカスエリア]の設定にかかわらず、一時的に画面全体で瞳などにフォーカスを合わせたい場合。
- (マニュアルフォーカス)で被写体にピントを合わせたあとに、一時的に[被写体認識AF]で瞳などにピントを合わせたい場合。
タッチ操作([タッチトラッキング])で瞳などにピントを合わせたい場合
設定方法
静止画/動画/S&Q切換ダイヤルを(動画)にして、動画撮影モードにします。
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[AF時の被写体認識]
MENU→ (フォーカス)→[被写体認識]→[AF時の被写体認識]→ [入]を選ぶ。
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[認識対象]
MENU→ (フォーカス)→[被写体認識]→[認識対象]→ [人物]を選ぶ。
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[被写体認識枠表示]
MENU→ (フォーカス)→[被写体認識]→[被写体認識枠表示]→[入]を選ぶ。
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[フォーカスモード]
MENU→ (フォーカス)→[AF/MF]→[フォーカスモード]→ [コンティニュアスAF]または[マニュアルフォーカス]を選ぶ。
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[タッチ操作]
MENU→ (セットアップ)→[タッチ操作]→[タッチ操作]→ [入]を選ぶ。
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[タッチパネル/タッチパッド]
MENU→ (セットアップ)→[タッチ操作]→[タッチパネル/タッチパッド]→ 希望の設定を選ぶ。
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[タッチパッド設定]
MENU→ (セットアップ)→[タッチ操作]→[タッチパッド設定]→ 希望の設定項目を選ぶ。
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[撮影時のタッチ機能]
MENU→ (セットアップ)→[タッチ操作]→[撮影時のタッチ機能]→[タッチトラッキング]を選ぶ。
ヒント
撮影画面の//(タッチ機能アイコン)をタッチすることでも[撮影時のタッチ機能]の設定を変更できます。
使い方ガイド
タッチ操作([タッチトラッキング])で瞳にピントを合わせる
タッチ操作([タッチトラッキング])で被写体の瞳の近くを選択します。
その被写体の瞳を認識すると瞳に被写体認識枠が表示され、ピントを合わせ続けることができます。
瞳に被写体認識枠が表示されている状態
ご注意
- 瞳にピントが合っていない場合は、タッチトラッキング設定で瞳をタッチすると、よりピントが合いやすくなります。
- 認識が途切れやすいときは、[AF乗り移り感度]設定を低くするとピントを安定させることができます。
トラッキングと被写体認識の連携
あらかじめ[被写体認識]の設定項目で顔や瞳などにピントをあわせるように設定しておくと、トラッキング機能で被写体を追従中に顔や瞳などが認識された場合、トラッキング枠から被写体認識枠に切り換わり、顔や瞳などに被写体認識枠が表示されます。
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遠くの被写体をトラッキングしています。
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近づいてくることで、被写体の顔が認識されず体が認識された場合、トラッキング枠は被写体認識枠に切り替わり、自動で体に移動します。
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より近づくことで、被写体の顔や瞳が認識された場合、被写体認識枠は自動で顔や瞳に切り替わります。
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後ろ向きになるなど、瞳が見えない場合、被写体認識枠は自動で頭部や体に切り替わります。
ヒント
- [被写体認識枠表示]を[入]にすると、顔や瞳などの認識状況を確認しやすくなります。
- 被写体全体を画角に入れることで認識しやすくなります。
ご注意
- 以下の場合など、状況によってはうまく被写体にピントが合わないことがあります。
- 低照度、逆光時
- 影がかかった状態
- ピントが大きくずれた状態
- 被写体の動きが大きいときなど
- 瞳を認識していても、以下の場合など状況によってはうまく瞳にピントが合わないことがあります。
- 目を閉じた状態
- 瞳に毛などがかかった状態
- メガネ(サングラス)をかけた状態など
- ほかにも、状況によって被写体にピントを合わせられない場合があります。
- 被写体の瞳などの優先したい部位にピントを合わせることができないときは、被写体の頭部や体などの認識されたほかの部位に自動でピントを合わせることがあります。
- 被写体の顔などに白色の被写体認識枠が表示されていても、自動的に被写体の瞳などの優先したい部位にピントを合わせることがあります。
- 被写体の一部しか画角に入っていないときは認識しない場合があります。
- 手や足のみが見えている場合
- 被写体の一部が隠れて見えない場合など
- 状況によっては、被写体以外のものや部位などを被写体と誤認識することがあります。
狙う瞳を任意に切り換える
モニター上の瞳の周辺をタッチすると認識する瞳の左右を切り換えることができます。
モニター上で認識したい瞳の周辺をタッチする
認識する瞳が切り換わる
フォーカスエリアを使用して瞳にピントを合わせたい場合
設定方法
静止画/動画/S&Q切換ダイヤルを(動画)にして、動画撮影モードにします。
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[AF時の被写体認識]
MENU→ (フォーカス)→[被写体認識]→[AF時の被写体認識]→ [入]を選ぶ。
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[認識対象]
MENU→ (フォーカス)→[被写体認識]→[認識対象]→ [人物]を選ぶ。
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[被写体認識枠表示]
MENU→ (フォーカス)→[被写体認識]→[被写体認識枠表示]→[入]を選ぶ。
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[フォーカスモード]
MENU→ (フォーカス)→[AF/MF]→[フォーカスモード]→ [コンティニュアスAF]を選ぶ。
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[フォーカスエリア]
MENU→ (フォーカス)→[フォーカスエリア]→[フォーカスエリア]→希望の設定項目を選ぶ。
使い方ガイド
瞳などの認識枠について
被写体を認識したときに、瞳、顔、頭、体に白色や灰色の被写体認識枠を表示させたい場合は、[被写体認識枠表示]を[入]に設定してください。
* [被写体認識枠表示]の設定を[切]にしていても、[右目/左目選択]で[オート]以外を設定しているとき、またはカスタムキーで[右目/左目切換]を実行したときは、瞳に被写体認識枠が表示されます。
認識枠の色で、以下の状態を示しています。
- 灰色:顔などを認識しているがオートフォーカス対象外(フォーカスエリアと顔などが重なっていないため)
- 白色:オートフォーカスが可能([個人顔登録]で識別対象に設定された顔も含む)
ヒント
- フォーカスエリアが顔に重なっていない場合でも、顔や瞳と体が同時に認識できており、フォーカスエリアが体に重なっている場合は、顔や瞳でオートフォーカスが可能になり、顔や瞳が白枠となります。
[フォーカスエリア]の設定
* ここでは、[被写体認識枠表示]を[入]、[右目/左目選択]を[オート]に設定した状態で説明いたします。
顔に表示されている被写体認識枠とフォーカスエリアが重なると、その顔または瞳にピントを合わせることが可能になります。
例えば、[フォーカスエリア]を[スポット]に設定している場合、[スポット]のフォーカスエリアを以下のように顔の被写体認識枠に重ねると、顔の被写体認識枠が灰色から白色に変わり、その顔または瞳にピントを合わせることが可能になります。
* [右目/左目選択]で[オート]以外を設定しているとき、またはカスタムキーで[右目/左目切換]を実行したときは、瞳に被写体認識枠が表示されます。
顔の被写体認識枠とフォーカスエリアが重なっていない状態
顔の被写体認識枠とフォーカスエリアが重なり、顔または瞳にピントを合わせることが可能な状態
フォーカスエリア内の顔や瞳にピントが合うので、できるだけ広い範囲から瞳を見つけたい場合は[フォーカスエリア]を[ワイド]に設定しておきます。
顔や瞳を見つける範囲を限定したい場合は[フォーカスエリア]を[スポット]や[ゾーン]などに設定しておきます。
顔または瞳にピントを合わせたい人を選択する
* ここでは、[右目/左目選択]を[オート]に設定した状態で説明いたします。
カメラが複数の人物を認識しているときに、以下の方法でピントを合わせたい人物を選ぶことができます。
フォーカスエリアで顔を選択する場合
顔に表示される被写体認識枠にフォーカスエリアを重ねることで、ピントを合わせたい顔を選択できます。
瞳を認識した場合は瞳に被写体認識枠が表示されます。
* [右目/左目選択]で[オート]以外を設定しているとき、またはカスタムキーで[右目/左目切換]を実行したときは、瞳に被写体認識枠が表示されます。
タッチ操作で顔を選択する場合
[撮影時のタッチ機能]を[タッチフォーカス]に設定した場合、タッチ操作でフォーカスエリア([スポット]や[拡張スポット])を顔に表示される被写体認識枠に重ねることで、ピントを合わせたい顔を選択できます。
モニター上の選択したい顔の被写体認識枠をタッチしてください。
瞳を認識した場合は瞳に被写体認識枠が表示されます。
* [右目/左目選択]で[オート]以外を設定しているとき、またはカスタムキーで[右目/左目切換]を実行したときは、瞳に被写体認識枠が表示されます。
[トラッキング対象顔選択]で顔を選択する場合
あらかじめ、[フォーカスエリア]を[ワイド]または[中央固定]に設定しておきます。複数の人物が認識されている状態で、マルチセレクター上/下/左/右を押すと[トラッキング対象顔選択]画面になり、選択されている顔の下にオレンジ色のバーが表示されます。マルチセレクター上/下/左/右でピントを合わせたい人物の顔を選び、コントロールホイールの中央を押すと、選択した顔のトラッキングを開始します。
ヒント
[フォーカスエリア]を[ワイド]または[中央固定]以外に設定しても、カスタムキーを使うことで[トラッキング対象顔選択]を行うことができます。その場合は、あらかじめ、[カスタムキー/ダイヤル設定]でお好みのボタンに[トラッキング対象顔選択]を割り当ててください。撮影時に[トラッキング対象顔選択]を割り当てたキーを押すことで、[トラッキング対象顔選択]画面になります。
顔情報を登録して選択する場合
あらかじめ顔情報を登録しておくと、登録された顔を優先してピントを合わせます。
MENU→ (フォーカス)→[被写体認識]→[個人顔登録]で顔情報を登録。
- 登録した顔の中から識別する顔を設定するには[個人顔登録]画面で識別したい顔を選び、コントロールホイールの中央を押します。識別対象に設定された顔のラジオボタンがONになります。フォーカスエリア内に識別対象に設定された顔を認識したときは優先してその顔にピントを合わせます。
- MENU→ (フォーカス)→[被写体認識]→[登録顔優先]→[入]にすると登録した顔に優先してピントが合います。
ご注意
- [個人顔登録]を行うときは、明るい場所で、正面を向いて実行してください。顔を画面中央の枠に入れて、首や肩は枠の下になるようにすると登録しやすいです。帽子やマスク、サングラスなどで顔が隠れたり、首や肩が隠れていると、正しく登録できない場合があります。
- [この顔を削除]を行ってもカメラ内には登録した顔のデータが残っています。カメラ内からも削除したい場合は、[全ての顔を削除]を行ってください。
狙う瞳を任意に切り換える
左右どちらの瞳を認識するかは、あらかじめMENU → (フォーカス)→[被写体認識]→[右目/左目選択]で設定できますが、以下の操作でも切り換え可能です。
[右目/左目切換]機能を割り当てたカスタムキーで切り換える場合
* [右目/左目切換]操作は、シャッターボタンを半押ししていないときに有効です。
[右目/左目選択]を[右目]または[左目]に設定している場合は、[右目/左目切換]を割り当てたカスタムキーを押すたびに認識する瞳の左右を切り換えることができます。
[右目/左目選択]を[オート]に設定している場合は、[右目/左目切換]を割り当てたカスタムキーで一時的に認識する瞳の左右を切り換えることができます。
ご注意
[右目/左目選択]を[オート] に設定している場合、以下の様な操作などを行うと一時的な左右の選択は解除され、カメラが自動的に瞳を認識する状態に戻ります。
- コントロールホイールの中央を押す
- マルチセレクターの中央を押す
- MENUボタンを押す
- モードダイヤルで撮影モードを切り換える
フォーカスエリアの位置からトラッキングを行う
- カスタムキーの[押す間トラッキング]または[再押しトラッキング]を使用すると、カスタムキーの操作でトラッキングを開始できます。
- フォーカスエリアを[中央固定]、[スポット]または[拡張スポット]に設定しておくと、設定したフォーカスエリアの位置からトラッキングを開始します。
- フォーカスエリアを[ワイド]または[ゾーン]に設定しておくと、エリア内で認識している被写体の位置からトラッキングを開始します。
- トラッキング中は、フォーカスエリアの設定にかかわらず、画面全体内でトラッキングします。
- [押す間トラッキング]を割り当てたカスタムキーを押してピントを合わせる場合
割り当てたカスタムキーを押している間、被写体をトラッキングします。 - [再押しトラッキング]を割り当てたカスタムキーを押してピントを合わせる場合
カスタムキーを押すと、被写体のトラッキングを開始し、もう一度カスタムキーを押すとトラッキングを終了します。
- [押す間トラッキング]を割り当てたカスタムキーを押してピントを合わせる場合
- カスタムキーを使用するには、以下の設定をしておきます。
MENU→ (セットアップ)→[操作カスタマイズ]→[カスタムキー/ダイヤル設定]を選び、機能割り当てるボタンを選択後、(フォーカス)→[フォーカスエリア]→[押す間トラッキング]または[再押しトラッキング]を設定。 - カスタムキー操作によるトラッキングは、フォーカスモード設定がマニュアルフォーカスでも使用できます。
カスタムキーの[被写体認識AF]機能を使用して瞳などにピントを合わせたい場合
設定方法
静止画/動画/S&Q切換ダイヤルを(動画)にして、動画撮影モードにします。
-
[カスタムキー/ダイヤル設定]
MENU→ (セットアップ)→[操作カスタマイズ]→[カスタムキー/ダイヤル設定]を選び、機能を割り当てるボタンを選択後、(フォーカス)→[被写体認識]→[被写体認識AF]を設定。
-
[認識対象]
MENU→ (フォーカス)→[被写体認識]→[認識対象]→ [人物]を選ぶ。
-
[被写体認識枠表示]
MENU→ (フォーカス)→[被写体認識]→[被写体認識枠表示]→[入]を選ぶ。
使い方ガイド
[被写体認識AF]を割り当てたカスタムキーを押して瞳などにピントを合わせる
[被写体認識AF]を割り当てたカスタムキーを押し、瞳を認識すると白色の被写体認識枠が表示されます。瞳が認識できない場合、顔や体などの被写体認識枠が表示される場合があります。その際、顔にズームすると瞳の被写体認識枠が表示される場合があります。
顔情報を登録して選択する場合
あらかじめ顔情報を登録しておくと、登録された顔を優先してピントを合わせます。
MENU→ (フォーカス)→[被写体認識]→[個人顔登録]で顔情報を登録。
- 登録した顔の中から識別する顔を設定するには[個人顔登録]画面で識別したい顔を選び、コントロールホイールの中央を押します。識別対象に設定された顔のラジオボタンがONになります。フォーカスエリア内に識別対象に設定された顔を認識したときは優先してその顔にピントを合わせます。
- MENU→ (フォーカス)→[被写体認識]→[登録顔優先]→[入]にすると登録した顔に優先してピントが合います。
ご注意
- [個人顔登録]を行うときは、明るい場所で、正面を向いて実行してください。顔を画面中央の枠に入れて、首や肩は枠の下になるようにすると登録しやすいです。帽子やマスク、サングラスなどで顔が隠れたり、首や肩が隠れていると、正しく登録できない場合があります。
- [この顔を削除]を行ってもカメラ内には登録した顔のデータが残っています。カメラ内からも削除したい場合は、[全ての顔を削除]を行ってください。
狙う瞳を任意に切り換える
左右どちらの瞳を認識するかは、あらかじめMENU → (フォーカス)→[被写体認識]→[右目/左目選択]で設定できますが、以下の操作でも切り換え可能です。
[右目/左目切換]機能を割り当てたカスタムキーで切り換える場合
[右目/左目選択]を[右目]または[左目]に設定している場合は、[右目/左目切換]を割り当てたカスタムキーを押すたびに認識する瞳の左右を切り換えることができます。
[右目/左目選択]を[オート]に設定している場合は、[右目/左目切換]を割り当てたカスタムキーで一時的に認識する瞳の左右を切り換えることができます。
ご注意
[右目/左目選択]を[オート]に設定している場合、以下の様な操作などを行うと一時的な左右の選択は解除され、カメラが自動的に瞳を認識する状態に戻ります。
- コントロールホイールの中央を押す
- マルチセレクターの中央を押す
- MENUボタンを押す
- モードダイヤルで撮影モードを切り換える
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