エクステンデッド RAW 処理
エクステンデッド RAW処理は、一枚のRAW画像(ARW)に対してディープラーニング技術を取り入れたRAW処理を施し、高品位な画像を生成します。
この処理では、各画素の周辺情報を活用したデモザイク処理により、偽色(モアレ)を抑制しながらエッジ部分のディテールを保持し、ノイズ低減処理により、ノイズを効果的に抑えます。
さらに、画像の解像度を拡張し、縦横の画素数を2倍(全画素数を4倍)に拡大することができます。これらの処理を組み合わせることで、細部まで鮮明な画像を生成します。
カメラに画像を保存した場合は、パソコンに画像を取り込み Imaging Edge Desktop(Viewer)で処理します。
高解像の画像を処理するため、実行する場合はGPU環境でご利用ください。
CPUとGPUの切り換えについては、以下のページをご覧ください。
対応機器
- ILCE-1M2, ILCE-7M5
推奨パソコン動作環境
- Windows
GPU: Vulkan 1.1以上をサポートしているGPU
VRAM 推奨 6GB以上パソコンのメモリ: 最小 8 GB
推奨 16 GB以上ストレージ: 内蔵SSD - Mac
Apple シリコン搭載の Mac コンピュータ パソコンのメモリ: 最小 8 GB
推奨 16 GB以上ストレージ: 内蔵SSD
処理が完了するまでの時間は、以下の通りです。(当社試験条件による)
- エクステンデッド NRの場合、20秒程度です。
- エクステンデッド Hi-Resの場合、40秒程度です。
使用環境やパソコンの性能によって処理が完了する時間が長くなる場合があります。
ご注意
- メモリ不足の場合は合成できないことがあります。システムドライブの空き容量を確保した後に、再度合成をお試しください。
- サポートされているAPIのバージョンが Vulkan 1.0の場合、GPUで合成することができません。グラフィックドライバーを最新に更新して合成をお試しください。
エクステンデッド RAW 処理
撮影したRAW画像に対して処理を行い、指定のファイル形式で保存します。
-
Viewerを起動し、画面左側の「フォルダーエリア」からRAW画像のあるフォルダを選択して、RAW画像(ARW)を1枚選択します。
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[ファイル]メニューから[エクステンデッド RAW 処理]→[エクステンデッド NR]または[エクステンデッド Hi-Res]を選択します。
または、右クリック(Windows)、Controlキーを押したままクリック(Mac)で[エクステンデッド RAW 処理]→[エクステンデッド NR]または[エクステンデッド Hi-Res]を選択します。
- エクステンデッド NR : 元の解像度のままで偽色を抑制し、ノイズの少ないクリアな画像を生成します。
- エクステンデッド Hi-Res : ノイズ低減処理に加え、画像の解像度を縦横2倍(全画素数を4倍)に拡大し、細部まで鮮明な画像を生成します。
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画質調整、保存方法など各項目の設定を行います。

- 画質調整
ノイズリダクション強度とディテールレベルを選択します。
ディテールの数値を大きくすると、画像がより鮮明になります。ただし、数値が大きいほど、画像のノイズが目立ちやすくなります。* ノイズリダクション強度を[強]に設定した場合でも、ディテールの数値を大きくすると、ノイズ低減よりもディテール再現が優先されます。
- レンズ補正
処理した画像にレンズ補正を適用するかを選択します。
* ここで歪曲収差補正を適用した画像は、Editでレンズの歪曲収差補正が適用できなくなります。
* ここでレンズ補正を適用した画像は、AXR形式で保存した場合でも、別のアプリケーションではレンズ補正が適用できなくなります。
- 出力方法
- 保存方法
AXR形式、JPEG形式、TIFF形式から選択することができます。
AXR形式で保存すると、RAW画像のままEditや対応した別のアプリケーションで調整・現像ができます。
- 画質調整
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実行します。
「すべての処理が完了しました」が表示されるまでお待ちください。
完了すると、指定した保存先に画像が保存されます。- 対応していないファイル形式の画像は、処理がスキップされます。
調整・現像
Editに切り替え、処理した画像を調整することができます。
Editの操作は、以下のページをご覧ください。
Edit画面の説明
また、Viewerと別のアプリケーションを連携させて、別のアプリケーションで画像を調整できるように処理したファイルを渡すことができます。
別のアプリケーションと連携する場合は、あらかじめ、外部プログラムの設定を行う必要があります。
設定方法は、以下のページをご覧ください。
外部プログラムを設定する
外部プログラムの設定を行うと、Viewerの[ツール]メニューに設定したアプリケーションにデータを渡す項目が追加されます。